食べ物に気をつける事が花粉症対策として有効な事はよく知られている事だと思いますが、それらは概ね西洋医学的な見地からなされているのです。

例えば、花粉症の原因となるIgE抗体を抑える効果が群を抜いているレンコンを食べる事が有効な対策、といった感じです。

そういった事を色々試してみたものの、決定的な効果が出なかった場合は、東洋医学的な食事をしてみる事も有効なのではないでしょうか。
簡単に言うと、東洋医学によって食材を「陽」と「陰」に二分し、「陰の病気」である花粉症を抑えようというものです。

花粉症は朝に症状が悪化する「陽の病気」

東洋医学では花粉症は「陽の病気」と定義されています。
「陽の病気」と「陰の病気」を発症条件を比較すると下記の表のようになります。

  陽の病気 陰の病気
発症時間帯 朝から昼にかけて
食事内容 陽の食材(体を温める)を使った食事 陰の食材(体を冷やす)を使った食事
体格 筋骨が発達し、体温が高めの人 痩せていて、冷え性
  • 花粉症は朝のモーニングアタックから日中にかけての時間帯がきつく、夜には症状がゆるやかになる傾向があるので、陽の病気の時間帯と一致します。
  • 「陽の病気」というくらいですから、体を温める食事を摂ったり、体格に恵まれ冷え性とは無縁だったりする人、つまりポジティブな人がなりやすい病気という事なのです。
  • 筋肉は熱源なので、筋肉が発達している人は、ほぼ暑がりで冷え性とは無縁です。
    それに比べ、痩せている人は筋肉が少ないので、ほぼ寒がりの冷え性です。

これらの事をふまえると「陰の病気」の発症条件に近づける事で、花粉症が抑えられるという事になります。
完全に陰の病気の発症条件にまで行ってしまうと、今度は陰の病気が発症するので、その中間である「中庸」を目指す事が花粉症対策になるのです。

花粉症の症状が本格化する3月はまだ寒いので、本来は体を温める食事を摂りたいでしょうが、それでも真冬と比べると気温は随分と温かくなり太陽の日差しも強めになってきているので、陰の食材を使用した食事を食べてもそれほど体の冷えに悩まされる事もないでしょう。

陽の食材と陰の食材

もし前述の陽の病気の発症条件を満たしている場合は、陰の病気の条件に近づける事で花粉症を抑える効果が期待できます。

とはいえ、筋骨の量を簡単に落とす事はできませんし、一生懸命トレーニングして付けた筋肉を落としたくない人もいるでしょうから、食事内容を陰の食事に近づける事が最大の対策となります。

陽の食材と陰の食材の比較は下記表のようになります。

陽の食材
(寒い環境で育ち、体を温める)
陰の食材
(温かい環境で育ち、体を冷やす)
  • 肉類
  • 根菜類
  • 玉葱
  • カボチャ
  • ウド
  • シソ
  • 生姜
  • ニンニク
  • ニラ
  • 長ネギ
  • 海老
  • アンズ
  • ナツメ
  • みかん
  • ライチ
  • トウガラシ
  • クルミ
  • コショウ
  • サンショウ
  • 天然塩
  • 味噌
  • 醤油
  • たくあん
  • 梅干
  • ごぼう
  • ニンジン
  • レンコン
  • 山芋
  • 納豆
  • ダイコン
  • アスパラガス
  • きゅうり
  • セロリ
  • 竹の子
  • トウガン
  • トマト
  • なす
  • ほうれん草
  • キンカン
  • スイカ
  • バナナ
  • メロン
  • パパイヤ
  • マンゴー
  • 海苔
  • ワカメ
  • ケーキ
  • チョコレート
  • アイスクリーム
  • ジュース
  • バター
  • マーガリン
  • 化学調味料
  • サラダ油
  • ビール
  • 白ワイン
  • ウイスキー
  • コーヒー
  • カレー
  • 青汁
  • 豆乳
  • ヨーグルト
  • 白砂糖(陰の極み)
  • 牛乳(陰の極み)

 この表を参考にし、なるべく陰の食べ物となる事を心がけましょう。

調理方法で陽と陰の度合いが変化する

とはいえ、これら陽の食べ物と陰の食べ物を完璧に食べ分ける事は現実的ではありません。

特に肉類の摂取を避けるというのは、昨今の食事事情からは厳しいうえに、やはり美味しいものですのでどうしても食べたくなってしまうものです。

そのような場合のために、極力「陽」の度合いを抑える対策方法があります。

その方法は、焼く事を避ける事なのです。

非常に感覚的な言い方になりますが、調理方法が激しければ激しいほど、食材は「陽」へと向かうのです。

その順番は下記のようになります。
下に向かい数字が増えるほど、陽性へとなる度合いが強くなります。

  1. 生食
  2. 電子レンジ
  3. 茹でる
  4. 蒸す
  5. 炊く
  6. 煮る
  7. 炒める
  8. 揚げる
  9. 焼く

これらの調理方法から分かる事は、焼肉という食べ物は、陽の食べ物の極地という事なのです。
焼肉食べ放題で沢山食べた翌日等は、花粉症の症状が相当悪化した経験があると思います。
肉を食べるなら焼肉ではなくしゃぶしゃぶの方が、はるかに陽性度合いが低いのです。

陰性の食べ物を、上記の数字が大きく陽になりやすい方法で調理しても陽性に向かいます。
とはいえ、陽性の食べ物を食べた時よりは、全然マシなのです。

究極は菜食主義者

今回紹介した食べ物の選定は、西洋医学の観点からは決して分からない事です。
花粉症対策として、花粉の飛散が本格化する3月の少し前くらいから試してみてはいかがでしょうか。

食材と調理方法から到達する究極の手法としては、夏野菜専門の菜食主義になる事です。
それが実現できれば、花粉症の症状の軽減が相当期待できると思います。

私も以前訳あって肉過多食から、ほぼ菜食主義へと移行した時期があったのですが、確かに花粉症対策としてはかなり効果がありました。

しかし決定打とはならなかった理由としては、春先はまだ寒いので体を温める食事の方が体に良いという固定観念のもと、かぼちゃ等の陽性の野菜をメインに食べていた事だったのではと、今回紹介した東洋医学の観点から想像する事ができます。

また、発酵食品も体に良いという事で味噌汁も随分飲んでいましたが、味噌は陽性の食材だったのでした。

味噌汁の代替としてコンソメスープや野菜スープ、そして醤油の代わりとして植物系のドレッシングを使用するといった工夫をすれば、さらなる効果が期待できるというものです。